Exhibition

展示会

大月光勲 
KOUKUN OHTSUKI 
能面展

会期

■2020年1月6日(月)~1月18日(土)
11:00-19:00 日曜休廊
☆初日 1月6日 16:00-19:00
☆最終日 11:00-17:00〉

関連イベント

■能楽師林宗一郎師をお迎えし、能レクチャー「能かたり」舞と対談。
☆1月13日(月・祝)14:00-15:00
(定員30名/入場料3,000円/要予約)

作家プロフィール

大月光勲

KOUKUN OHTSUKI

 
1952年生まれ。
1972年
能面の習作を始める。
1977年
長澤草春師(無形文化財選定保存技術保持者:長澤氏春師の三男)の内弟子となる。
1989年独立。
1995年
梅若六郎師(四世実・人間国宝)復曲『渇水龍女』(国立能楽堂)に創作面「龍王子」が使用される。
2004年
樂美術館特別展『能と茶の湯と樂茶碗』。
2008年
早稲田大学演劇博物館主催『現代能面・狂言面展』に参加する。
個展、一門展多数開催。自作面は300番ほどの舞台に使用され、創作面も数多く手掛ける。後進の指導も熱心であり、海外での個展や講演を通じて、世界に能面芸術を広めることに努めている。

林宗一郎

Soichiro Hayashi

 
能楽師 観世流シテ方。
京観世五軒家のうち、唯一残る林家十四代当主。
1979年京都生まれ。
 
3歳で鞍馬天狗の花見役にて初舞台。
父・十三世林喜右衛門、及び二十六世観世宗家観世清和に師事。これまでに「乱」「石橋」「道成寺」「翁」「望月」「安宅」を披く。また歌舞伎俳優市川海老蔵特別公演「源氏物語」「古典への誘い」他に出演し、日本の古典芸能の魅力を世界に伝える事を志す。
2017年にはマレーシア国交樹立60周年記念公演「船弁慶」、ジャパンソサエティ・ニューヨーク創立110周年記念公演「利休江ノ浦」に出演するなど海外にも活躍を広げる。

「逆髪」2017年

「般若」2009年

主旨

シテ(演者)の女面が罪を悔い深く憂いに沈んでいる上に、さらに責め立てるかのように、篝火が風に煽られ火の粉が飛んでいったのです。それは、作者の心にも降りかかったことでしょう。
能面はシテの魂を得て、観客の心とも一体となり、表情を刻々と変化させていきます。能面に命がなければ、舞台で使えませんが、面作者が命を入れ過ぎてもいけない、シテの魂の入る余地が無くなるからです。
「小面に始まり小面に終わる」という言葉があります。「取っ付き易いが奥が深い」のが小面です。私の能面修行第一作も小面でした。それから何面も何面も打ち(制作すること)ましたが、益々難しく感じています。純情無垢でありながら全ての感情を内蔵し、微笑と憂いを含む表情は、読み込めばどこまでも深く、振り返れば軽やかに存在している面です。
この道一筋47年の成果を是非御覧ください。

大月光勲

能面制作を代表する大月光勲氏、初めての作品集出版を記念して個展を開催します。
作品は、数百年の伝統を伝える型を写すだけでなく、先達の精神と向き合い魂が打ち込まれ、演者によって"用の美"に昇華します。
能面展は画廊として初めての試みです。私たちの深層にある美意識の記憶を呼びさます企画と存じます。本展が能楽の大成者世阿弥が残した足跡、数々の名言と同様に、多くの皆様の心に響く展覧会になることを期待します。

永井龍之介

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