気鋭の画家
赤木範陸(瓊血)
Norimichi Akagi(Nuchi)
Profile
- 1988
- 東京藝術大学美術部油画科卒業、同大学院油画技法材料研究室に入学
- 大学院在籍中にミュンヘン国立藝術大学に合格。
- 1990
- 東京藝術大学大学院博士前期課程技法材料研究室修了、 89年より在籍していたミュンヘン国立藝術大学教会藝術研究室に於ける研究のため渡独、
翌年DAAD(ドイツ学術交流会)により国費留学生として給費を受ける。
- 1995
- ミュンヘン国立藝術大学教会藝術研究室満期修了ディプロム修士取得(DiplomMA)、
マイスターシューラー(Meisterschuler)の称号授与
【美術館企画 個展】
- 1991
- 由布院美術館
- 2001
- ドイツ、ランツフート市庁舎ギャラリー
- 大分市美術館
- 2002
- 朝倉文夫記念美術館
- 2012
- MOU尾道市立大学美術館
評論家 大島幸治 推薦文
「二度失われた絵画術-エンカウスティーク」
溶かした蜜蝋と顔料で描く、古代の絵画技法であるエンカウスティークは、2世紀、既にローマの属国であったエジプトのファイユーム地方で、ミイラの生前の肖像画のために使われていたが、ローマ帝国の滅亡とともに失われた。その後、18世紀のフランスの探検隊によってミイラが発見されると、その棺に描かれた肖像画の描画法が暫くは熱病のように研究されたが、古代の工房の秘密は解読されないまま再び忘れられてしまった。
私の使うエンカウスティークは古代の応用で、熱によって溶かされた色を使わない蜜蝋の陰影がその殆どを占めている。
赤木範陸
「香水瓶のある静物」
F8号 エンカウスティーク 2019