Exhibition

展示会

岸田劉生と白樺派
 『白樺同人寄書画帖』一式特別展示

会期

■2023年9月12日(火)-18日(月・祝)
10:00-18:00 日曜休廊

【開催記念 対談(YouTube配信)】
◆YouTube 動画『アート探求サロン』
〈対談〉岸田夏子(劉生の孫、麗子の次女、画家)/永井龍之介
前編:9月8日(金)18:00~ 以降随時配信
後編:9月15日(金)18:00~ 以降随時配信


主旨

 岸田劉生は武者小路実篤、柳宗悦ら白樺派の人たちとの親密な交流や雑誌「白樺」を通して知ったゴッホ、セザンヌからダ・ヴィンチ、デューラーに至る西洋美術に影響を受け、また後年は宋元画、肉筆浮世絵など東洋美にも造詣を深くされ、いわば古今東西の美を栄養とし、日本近代美術に大きな足跡を残されました。
 白樺同人寄書画帖一式は、全36点のうち15点が劉生作で、劉生と白樺派の深い関係性を示す貴重な資料です。
 1923年9月1日関東大震災によって「白樺派」の活動も休止となりました。本年それから100年の節目に本作を展示することで、両者の関係の意義を顕彰し、改めて日本近代美術史を認識して頂く機会となれば幸いに存じます。
 本展では両者ともに関係の深かった梅原龍三郎絶筆「浅間」50号も合わせて展示します。

永井龍之介

出品作品

『白樺同人寄書画帖』一式
水彩、紙 20.0×16.5㎝ 1922-24年 木下利玄旧蔵

画帖に寄せた白樺同人

岸田劉生
15点(額②1~8左10.11 額③1.2.8左14.15)
椿 貞雄 
3点(額①2.5.7)  
有馬生馬 
1点(額①3)  
富本憲吉 
7点(額①4.6  額②9.12右 額③6.9.10)  
河野通勢 
4点(額①8.9 額③11.13)  
長與善郎 
4点(額②8左 額③3.4.5)  
武者小路実篤 
1点(額③7) 
倉田百三 
1点(額③8右)  

額①

額装サイズ79×237㎝

1/表紙 2.5.7/椿貞雄 3/有馬生馬 4.6/富本憲吉 8.9/河野通勢

額②

額装サイズ79×237㎝

1.~8左10,11/岸田劉生 8右/長與善郎 9,12右/富本憲吉

額③

額装サイズ74×231㎝

1.2.8左14.15/岸田劉生 3-5/長與善郎 7/武者小路実篤 8右/倉田百三   6.9.10富本憲吉 11.13 /河野通勢 12.16/表紙

作家プロフィール

岸田劉生

Ryusei Kishida

(1891-1929)

1891
東京銀座生まれ
1908
白馬会葵橋洋画研究所 黒田清輝に師事
1910
文展入選
1912
武者小路実篤、柳宗悦ら「白樺」周辺の文化人との交流始まる
高村光太郎、萬鉄五郎らとヒュウザン会
1915
中川一政、椿貞雄らと草土社
1918
「麗子像」連作始まる
1923
関東大震災をきっかけに京都移住
1929
南満州鉄道の招へいで大連、奉天、ハルピン
帰国直後、山口県徳山で急逝

白樺派

(1910-1923)

 武者小路実篤、柳宗悦、志賀直哉、木下利玄、有馬生馬ら学習院大学同窓生らを中心とする同人文芸雑誌「白樺」創刊。
 大正デモクラシーを背景に、個性尊重、理想主義、生命主義を基調とした思想。セザンヌ、ゴッホ、ロダン、ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、デューラーら西洋美術を紹介し、若いアーティストたちが熱狂する。
 白樺主催展覧会も度々開催。「白樺美術館」構想

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