昨年、東京国立博物館表慶館で開催、大きな話題になった「フランス人間国宝展」。
出品作家たちは、伝統を継承しながら、自己の感性と現代のエスプリで革新を切り開き、
エレガントで瑞々しいフランス現代文化の粋を見事に開花させています。
フランスと日本は、浮世絵と印象派、双方のファッションブランドなどお互いに文化を
リスペクトしてきた歴史があります。
「フランス人間国宝」の技と美にも日本美の伝統である“用の美”へのオマージュも込められ、
選りすぐりの彼らの作品から両国文化交流の絆の深さを実感しています。
このたびご縁を賜り、出品作家の一人陶芸家ジャン・ジレル氏来日に合わせて展覧会を
開催、出品作品のなかから厳選した茶碗を展示します。
ジレル氏は画家でしたが、約40年前にギメ美術館で見た宋の陶磁に魅せられて以来、
曜変天目の研究に尽くされ、2000年にフランス人間国宝に認定。
作品は、大阪市立東洋陶磁美術館、故宮博物館(北京、台北)、スミソニアン博物館などに
収蔵されています。
また、シャネル、イヴ・サンローランなど高級メゾンのコフレ、カードなどを手掛ける
ロラン・ノグ氏の“エンボス加工”、オマーン国王をはじめ世界のVIPを顧客とし、
注目されているシルヴァン・ル・グエン氏の繊細、優雅な”扇”も合わせて展示します。
ほとんどの作家がオーダーメイドで制作されていますので、
日本のギャラリーでの発表は本邦初です。
本展開催にご理解を頂きました各作家、関係各位の皆様には感謝を申し上げます。
何卒ご高覧を賜りたくご案内申し上げます。
永井龍之介
第1弾 2018年2月21日(水)―3月3日(土)
第2弾 2018年3月26日(月)―4月7日(土)
11:00―19:00 日曜・祝日休廊
本展開催に合わせ、裏千家教授 滝沢宗恵 社中による呈茶を弊廊にて行います。お気軽にお越しください。
■日時
2月28日(水)13:00-16:00
3月31日(土)13:00-16:00
日本の通称「人間国宝」(重要無形文化財保持者)に倣い、
1994年からフランスで始まったフランス人間国宝(メートル・ダール/ Maître d’Art)は、フランス文化省より各伝統工芸15年以上のキャリアを持ち、人格、識見にも優れた各ジャンルの第一人者である最高技能者に授与される称号です。
2018年現在、認定者は134名。
2000年