生誕130年記念 奥村土牛展
-佐久穂町奥村土牛記念美術館とともに-
会場:軽井沢千住博美術館 ギャラリー
2019年7月19日(金)
-8月28日(水)
会期中無休
(開館時間 9:30-17:00入場無料)
〈企画〉ぎゃらりいおくむら/永井画廊

奥村土牛と信州

 祖父奥村土牛は第二次世界大戦後の4年間を長野県八千穂村(現在の佐久穂町)に家族皆で疎開し、黒沢会館の離れをお借りしておりました。そのご縁から、秘蔵しておりました素描の作品を寄贈させていただき、平成2年に奥村土牛記念美術館が誕生いたしました。
 八千穂村は自然がとても豊かで山・川に囲まれた静かな場所で祖父土牛にはぴったりだったと思います。地元の方々にもお世話になり、この自然に囲まれた場所で過ごした日々は後の土牛芸術にとってはかけがえのない時間となったと思います。
 記念美術館には、八ヶ岳や浅間山、富士山などの風景、動物、静物、人物、花など土牛が選んだ素描400点ほどが所蔵されており、季節ごとに展示替えをしております。今回は記念美術館の所蔵している作品は展示しておりませんが、この展覧会の開催をさせていただくことで多くの皆様方に奥村土牛の作品を見ていただくことと同時に「奥村土牛記念美術館」のことも知っていただけると嬉しいです。
 私は土牛にとっては初孫で、他の孫と共に大変可愛がってもらいましたが、いつもは優しい祖父が描くときの眼光は鋭く、声もかけられない迫力がありました。70歳で「鳴門」、83歳で「醍醐」、87歳で「吉野」と高齢となってからの代表作も多くあり、101歳7か月で亡くなる直前まで描き続け、最後の作品は「平成の富士」であるように、晩年は富士山を多く描いておりました。「土牛、石田を耕す」寒山詩よりつけた雅号のとおり一歩一歩地道に粘り強く、画業精進を重ねていった芸術をぜひご堪能下さい。

奥村浩之



 日本画の巨匠奥村土牛は、若いころから自然界と無心に向き合いながら素描を地道に行い、膨大な素描の積み重ねのうえに、雅号「土牛」の名の通り、牛の歩みで大器晩成、70歳を過ぎてから「鳴門」「醍醐」「吉野」など静謐で品格の高い名作の数々を生み出し、日本画の一時代を画する大輪の花を咲かせました。
 戦後疎開されたご縁から1990年当地に記念美術館が開館しました。 このたびは生誕130年を記念して、信州ゆかりの作家として、土牛芸術の核心である素描、代表作「富士」「城」などの版画を中心とした展覧会を開催します。
 また本展終了後、銀座永井画廊に巡回、より多くの皆様に土牛芸術の素晴らしさをご覧頂きたく存じます。 本展開催にあたり、ご協力、ご尽力を頂きました奥村浩之様、並びに美術館関係各位に御礼を申し上げます。

2019年7月吉日

永井龍之介

会期

■会期:2019年7月19日(金)
-8月28日(水)
会期中無休
(開館時間 9:30-17:00 入場無料)

■会場:軽井沢千住博美術館 ギャラリー
http://www.senju-museum.jp/

■千住博美術館 本館入場特典付案内チラシ(PDF)
こちらをクリック

■生誕130年記念 奥村土牛展 
於 銀座永井画廊 2019年9月2日(月)-14日(土)日曜休廊

< イベント情報 >

■特別イベント 8月3日(土)14:00-15:00 
対談 奥村浩之(ぎゃらりいおくむら代表/奥村土牛 孫)×永井龍之介(永井画廊代表) 
(於 ギャラリー 観覧自由)

< 奥村土牛記念美術館 >
奥村土牛記念美術館

■長野県南佐久郡佐久穂町大字穂積1429-1 TEL:0267-88-3881
美術館紹介WEBページ(佐久穂町)

< 作家プロフィール >

奥村土牛/Dogyu Okumura

奥村土牛

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