篠田教夫-祈りの道-展
鉛筆画とアーカイバル®版画
2018年5月1日(火)~19日(土) 11:00-19:00 日・祝休廊
協力:版画工房アーティ

主旨

 鉛筆による細密描写、迫真表現で自然の造形の社寺などをテーマに精神性の高い作品を発表、近年評価が高まっています。
それらの作品を生み出すきっかけとなったのが、『-神仏霊場 巡礼の道-神と仏の道を歩く』(神仏霊場協会編 集英社新書 第一版2008年)での作画、挿画監修責任者としての仕事です。150の社寺の姿を日本を代表する画家たちが鉛筆で描いた挿画、一流の宗教家、知識人による寄稿、各解説など当代最高峰の文化人たちが関わった本書は、唯一無二の巡礼公式ガイドブックとして国内、外の巡礼者たちの道標ともなっています。
 密度の濃い鉛筆画は、年に数点しか描けません。多くのファンの要望があり、篠田ワールドを広く普及する意義で、数年前から、本書で篠田氏が描いた15の社寺などの作品を高精細デジタル版画として手掛けられています。
 本展では貴重な鉛筆画原画6点と飛躍のきっかけともなった“神仏霊場シリーズ”をはじめとした本邦初公開アーカイバル®版画22点を展示します。 世界的な巡礼ルートともなっている社寺を中心とした展示は、時空を超えた荘厳な祈りの空間となることでしょう。
尚、銀座での展示後、版画のみ立川ギャラリーに巡回いたします。 併せてご高覧の程よろしくお願い申し上げます。


永井龍之介   

会期

2018年5月1日(火)~19日(土) 11:00-19:00 日・祝休廊

< 対談イベントのご案内 >

■対談 篠田教夫 × 永井龍之介
5月12日(土)15:00~16:00 永井画廊
6月10日(日)15:00~16:00 永井画廊立川ギャラリー

篠田教夫 Norio SHINODA

< アーカイバル®版画について >

 このたびの版画は、篠田氏が既存の様々な版画技法を試行錯誤の末、自身の細密な鉛筆画の再現に最もふさわしい技法として選びました。アーカイバル®は原画を、絵画専用特殊スキャナーによって画像として取り込み、長期保存のための特殊顔料インクでコットン100%の版画用紙に吹き付けて制作する方法です。数ある版画技法の中で最も原画に忠実な技法として認められていますが、単なる複製に留まらない独自な芸術性を追求したものとして注目されています。長い歴史を持つ版画専門工房で制作されたもので、作家が工房に出向いて色校正を行い、すべてに作家本人の直筆サインが記され、版元によって限定番号が記されています。
 これまで、同工房で製作されたこの技法は、国立新美術館「ゴッホ展」「ミューシャ展」、六本木ヒルズ森美術館「MOMA展」、ジミー大西「夢のかけら展」などの企画展や、島村信之、池永康晟、その他数多くの著名作家の版画技法に採用され高い評価を得ています。

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