-祝 日本・フランス友好160周年-
泥絵展
江戸→パリ→銀座 時空を超えたタイムトリップ
2018年1月10日(水)-1月25日(木)
11:00~19:00 日曜休廊


  • 「浅草寺」泥絵 34×45cm 江戸幕末期

会期

2018年1月10日(水)-1月25日(木) 11:00~19:00 日曜休廊

主旨

幕末の一時期に描かれ、その後姿を消した幻の絵画「泥絵」。
無名の画工たちが江戸の街、大名屋敷、富士などの名所を題材とし、西欧伝来のプルシアンブルーや遠近法を生かしながら、独特の俯瞰、点景の人物などの空間表現を一生懸命に描いた絵画は、時を経て稚拙さのなかにも不思議な魅力を持った作品として、私たちに楽しみを与えてくれます。
当時、幕末開国後の日本に来日された諸外国の外交官、商人たちに「浮世絵」とともに土産物として珍重されたようです。 特に1858年日仏修好条約が結ばれて以後、来日フランス人に関心を持たれ、多くの「泥絵」がフランスに渡りました。
これまで日本とフランスは互いに文化をリスペクトしてきた歴史がありますが、「泥絵」は「浮世絵」と並んで日仏文化交流の発端です。
本展は、相当数の「泥絵」をパリで収集された泥絵コレクター第一人者 渡辺伸一郎コレクションを出所としています。想像を巡らせると江戸-パリ-銀座、時空を超えたタイムトリップも楽しめるかもしれません。
両国にとって記念すべき年の幕開けを本展で飾れます事は誠に幸甚です。 本展開催にあたり、ご尽力を頂きました関係者各位に感謝申し上げます。 貴重な機会をご高覧頂きたくご案内申し上げます。

永井龍之介

< 出展作品 >

泥絵 20点
「浅草寺」「池之端弁天堂」「神田明神」「溜池」など江戸風景を中心として

泥絵(どろえ)とは

顔料に胡粉を混ぜた不透明な絵具で、1820年代-1870年頃江戸、 上方で名所絵土産として描かれた絵画。
幕末、江戸土産として浮世絵とともに海外でも人気があったが、明治以後姿を消す。 浮世絵が西欧にはない平面、装飾性など日本独特の表現であったのに対し、泥絵は、西欧伝来の顔料、遠近法が使われているが、画工たちの技術が未熟なため、西欧から見るとその拙さが目立ったため評価されず衰退したのではないかと推測する。
現在は貴重な絵画として見直され、再評価の気運も高まっている。

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